All Tomorrow’s Girls

It's hard to stay mad, when there's so much beauty in the world. ━American Beauty

ヘンリー・ダーガー展 at ラフォーレミュージアム原宿



東京ではちょうど4年ぶりの展覧会。前回は空前の“ダーガーブーム”で、原美術館は連日混雑していた印象が残っている。今回もぜひ観に行きたい。
ラフォーレミュージアム原宿で開催中の「ヘンリー・ダーガー展 アメリカン・イノセンス。純真なる妄想が導く『非現実の王国で』」

ヘンリー・ダーガー展 2011年4月23日(土)〜5月15日(日)会場:ラフォーレミュージアム原宿



関連ログ:All Tomorrow’s Girls - ヘンリー・ダーガー展


追記:2011-5-11
雨が降りしきる中、本日、昼間に行って来た。天気が悪いので空いているかと思いきや、さにあらず。どの作品の前にも必ず3,4人が立って鑑賞している状態。それも、圧倒的に若い女性が多かった。
ヘンリー・ダーガーが日本で初めて紹介されたのが、1993年に世田谷美術館においてアウトサイダー・アーティストの作品を集めて開催された「パラレル・ヴィジョン展」でのこと。当時は日本では無名に近かったヘンリー・ダーガーだが、その後、2002年にワタリウム、2007年に原美術館で展覧会が開催された。
私が観るのは今回で2回目だが、感想として、原美術館で観た時よりも内容がとても良かった。原美術館で観たときは、大変混雑していた所為もあったが、実はそれほど感動しなかった。見せ方の問題もあるのかも知れない。今回のラフォーレミュージアムでは、薄暗い照明で、迷路のようになった会場が良かった。
残虐なシーンを描いた作品が多く、それらは、ダーガーが外の世界では見せなかった内なる怒りと叫びから描いたようにも見えた。屏風絵のように横幅いっぱいに広がる“合戦絵巻”は、大量に描かれた女の子たちに先ず目がいくが、背景の入道雲や空の色、木々も特徴的だ。前回、原美術館で観たときと同じ作品─特に大型のもの─もあったが、展示された『非現実の王国で』の挿画64点中、21点は日本初公開とのこと。
会場の出口付近に展示されていた写真パネルに、ヘンリー・ダーガーのお墓があったのだが、そこには、「HENRY DARGER 1892-1973 ARTIST PROTECTOR OF CHILDREN」と刻まれていたのが印象深かった。


再追記:2011-5-12
twitterの方にも書いたが、感動したのに気持ちが沈むという状態で会場を後にしたのも事実。