All Tomorrow’s Girls

It's hard to stay mad, when there's so much beauty in the world. ━American Beauty

オナラ一発で三人後追い片瀬心中

↑タイトルリンクは、hugoさんの旧ブログ「ofellabuta」で、2012年1月にポストされていた記事。
うっかり見落としていて最近になってから読んだのだが、あっと驚いた。なぜなら、子供の頃に父親に聞かされた話にそっくりだったからだ。その時どうして父親とそんな話になったかは分からないが、とにかく父親が「たった一度放屁したくらいで、花嫁を自殺に追い込む相手の両親は鬼だ、ひどすぎる。」と熱弁を振るっていたのと、子供心には刺激的な内容だったため、記憶に刻み込まれたのだと思う。覚えなくてはいけないことは忘れて、どうでもいい話ほど妙に詳細に覚えてたりするのが私の常だ。
父親の話では、明治時代の祝言の最中の出来事で、花嫁は舅姑に非難されてその翌日に自殺したとなっていた。けれども、リンク先の記事─ 加藤美希雄という元新聞記者が書いた「愛と死・そのふたり」(清風書房 1968) ─によれば、明治八年、結婚式の翌日に挨拶にいった仲人の前での出来事だったということらしい。
しかし、この話は猟奇的過ぎる。しかも登場人物の名前が、花嫁がおとらで、仲人が寅次、花婿は安次郎ときている。紛らわしいな。寅次の女房おくめに、安次郎が自ら斬って花嫁の首を持って行くとか、横溝正史シリーズか?と思わず突っ込んでしまった。


小説家 安岡章太郎『放屁抄』(岩波書店 1979)の中で、この事件について引用していたようだ。(参照


江戸川柳に「嫁の屁は 五臓六腑を かけめぐり」というのがあるが、江戸時代には「屁負い比丘尼(へおいびくに)」という、良家の妻女や娘につき添って、放屁などの恥や過失の責めを代わりに負った老女がいたことを、今回調べて知った。(参照

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