All Tomorrow’s Girls

It's hard to stay mad, when there's so much beauty in the world. ━American Beauty

近況と「高橋真琴の原画展」の感想

先週は、月曜日から土曜日までびっちりPTA絡みの仕事(保護者会を含む)が入ってしまったのと、いよいよ昼間のシフト勤務を開始したことで、とても慌ただしかった。当初自分が考えていた予定では、先に勤務を開始して、その一週間ほど後から役員の仕事が始まる計算だったのが、本社の都合で変更となり、結局、同時期に2つの新規の仕事をスタートさせることになってしまった。慣れない仕事で食事のタイミングも失ってばかりなので、今後はどこでも食べられる兵糧丸のようなものをバッグに入れておこうと思った。

体調のほうは、私は風邪はひいていないのに、とにかく毎日悪寒がしている。昼間気温が上がり、コートを脱いで半袖姿で歩いている人も目につく陽気でも、私はきっちりコートを着込んでいる。そうしないと寒くてたまらない。




今日は一日休みだったので、以前より観てみたかった高橋真琴先生の原画展へ出かけた。会期はちょうど本日14日で終了。間に合って良かった。私が渋谷西武の7階催事場へ来たのは、一昨年の「ロバート・メイプルソープ FLOWERS 写真展」以来だ。

私が訪れた昼過ぎは、若い女性よりご年配の御婦人方が多く観覧していた。画業60年にわたる高橋真琴先生の今回の原画展には、60年代初期から現在の作品まで約100点が、5つのテーマに分けられて展示されていた。先生の絵の第一の特徴は、淡い色を重ねた大量の花々に囲まれた少女であるが、色使いで印象的だったのは、赤色がどれも朱色に近かったこと。それが全体的に柔らかい絵の雰囲気にマッチしていて、とても美しかった。それから、動物たちの表情がどれも可愛くて優しい。最後に展示されていた作品『サモワール』(2006年)には、木立から顔を覗かせる小動物─ キツツキ、鹿、リス、羽ばたいている鳥 ─すべての眼が笑っていた。

ガラス・ショーケースに納められた小さな原画も数十点あったが、その中に、火が灯った夜の街角に佇む少年の後ろ姿を描いたイラストが一枚あった。原稿の縁に、『小学2年生・68年・?月号・小学館・オリバー』とメモが書かれていた。これはディケンズの長編小説“Oliver Twist”のイラストだとすぐに分かった。日本でも68年に、マーク・レスター主演のミュージカル映画「オリバー!」が上映されているので、そのことに関連したイラストだったのだろうか?

因みに、この映画「オリバー!」は、私が学生時代に舞台で演じた思い出深いミュージカル。演じたのは、葬儀屋のサワベリーと、フェイギン配下のスリ少年と、ジャック・ドーキンズを捕まえる警察官の三役。あと、美術担当だったので、水彩画でチラシとポスターも製作した。


関連ログ: All Tomorrow’s Girls - 高橋真琴先生