ピチカートファイブの可愛らしい曲。
この短い歌詞は、英文学者の吉田健一(1912-1977)が書いた『長崎』というエッセーの中から、ピチカートファイブの小西康陽が引用したもの。
引用部分を本の画像とともに紹介しているブログがこちら↓
毎年クリスマス終了から大晦日までの、特に年賀状を書いて投函し終えた後にやってくる、わさわさした雰囲気が大の苦手だ。って、毎年言ってる気がするな。
12月は毎年恒例のコーラスの発表会二つに参加した。ひとつは娘の学校の敷地内にある教会で行われたクリスマス礼拝。娘が6年生(高3)で卒業と同時に我々母親もコーラス部を引退するため、今回が教会で歌う最後の機会だった。教会の天井から降ってくる、あの独特の音響が私は身震いするくらい好きなので、聖歌もモーツァルトの『Ave Verum Corpus 』も丁寧に心を込めて歌った。最後だと思えば、チャプレンの説教も素直に聴けた。礼拝終了後に教会に隣接した集会所で開かれた茶話会の席で、教会専属のオルガニストさんとおしゃべりできたのが楽しかった。現在は電子オルガンだが、将来は箪笥サイズでいいからパイプオルガンを設置したいと仰っていたのが印象的だった。
その翌々週にもうひとつ、慰問先である世田谷区内のホスピアで行われたクリスマスコンサートでも、偶然モーツァルトの『Ave Verum Corpus 』を歌った。モーツァルト晩年のこの曲が私は大大大好きなので、本当に歌っていて気分が良かった。この時はクリスマスソングの他に、近年女声合唱業界で流行りの木下牧子歌曲集も歌い、合計20曲と観客のご老人の方々もお腹いっぱいの内容だった。
Cujus latus perforatum unda fluxit et sanguine. 貫かれたその脇腹から血と水を流し給いし方よ。
Esto nobis praegustatum in mortis examine. 我らの臨終の試練をあらかじめ知らせ給え。
THE BRADY BLOGで、ブレイディみかこ氏が、『寒くなると聞きたくなる曲』として紹介していたを目にし、私も久しぶりに聴いている。
変わるにはいい時だ
こんなめぐりあわせで
善人も悪人になってしまう
だからお願いだ
どうかぼくに
欲しいものを手に入れさせておくれ
今度ばかりは
随分と長い間 何の夢もなかった
ほら、こんな人生を送って
善人もすっかり悪く染ってしまった
だから一生に一度だけ
ぼくの欲しいものを手に入れさせておくれ
誓ってもいい これが初めてのことなんだ
誰も知らないだろうけど これが初めてのことなんだ
(訳:中川五郎 「モリッシー詩集」pp.88-89より)