All Tomorrow’s Girls

It's hard to stay mad, when there's so much beauty in the world. ━American Beauty

近況と写真展の感想

ブログを更新していないと、とても忙しくしていると勘違いされる傾向にあるが、私はいたって暇です。
先週の土曜日に、朝、家族がシャワーを使った後にお湯が出なくなり、すぐにメーカーに給湯器の修理をお願いするも、一番早くて二日後と言われてしまった。仕方がないので、その週末は家族で近所の銭湯に行った。近所と言ってもこれまで全くその存在に気づかず、google mapで検索して分かった場所だ。実際に営業しているか怪しかったので、時間差で私と娘、夫と息子に分かれて行くことにした。
先発隊の我々が初めて門をくぐったその銭湯は、ものすごいレトロな造りで、玄関は木戸だし、そこに家紋が彫られているし、サッシではなく木枠の昔ガラスだしで、まるで昭和前期〜中期にトリップしたみたいだった。最初番台に誰もいなくて支払いもできず、娘と二人でおろおろしていたら、後から来た常連さんに「みんな帰りがけに払うのよ」と教えてもらい、ホッとして入浴できたよ。ご老人が複数人いらしたが皆無口で、終始静かな銭湯だった。
息子が帰宅後、「たまには銭湯に行くのもいいな」と話していた。


東京国立近代美術館で開催された「ジョセフ・クーデルカ展」に、会期最終日である1月13日(月)に出かけた。
mmpolo氏の日記で、 「作り物の造形にしか過ぎないU田の写真が書き割りのように吹っ飛んでしまう。」と絶賛されていたのを読んで、これは観てみたいと思ったのだ。案の定、会場は結構な人混みだったが、それでもひとつずつゆっくり丁寧に観ることはできた。私は前知識が全くない状態で臨んだのだが、初期作品から構図の素晴らしさに驚いてしまった。こういうのを「完璧」と呼ぶのだろうな。ジプシーズのシリーズも素晴らしかった。一歩引いた外から撮っているのではなく、彼らの生活に寄り添って、中にいる状態で撮っているのが伝わってきた。この感じは、高校生の頃、写真雑誌でユージン・スミスの写真を知った時の衝撃に近い。