六本木と市ヶ谷のギャラリーに行く
昨日の昼は晴れて寒くなかったので、思い立って二つの個展を観に出かけた。先に、ギャラリー・トリニティで開催中の「下田ひかり個展:獣の皮をかぶったヒトちゃん」へ向かう。私が下田さんの絵を観るのは、2年ぶり。下田さんが描く子供たちの灰色の眼が特徴的で、見るといつも怖くて緊張する。全てお見通しの眼なのに何も映っていないような眼。いいなと思ったのは、「キャラクターのお葬式」と「簡単な悲しみ」の二つ(参照)。どちらも暗い。明るくて暗い。「簡単な悲しみ」は、少し離れて観ると、人形を抱いて悲しみにくれる子供の右目にキラっと光るものがあり、近づいて確かめると透明の樹脂が貼りつけてあった。
次に、ミヅマアートギャラリーに行く。お目当ては「山口晃 展 いのち丸」だ。白描画の展開に惚れ惚れした。会場で最初に観ることになる「見世もの」は、武士が惨殺している絵だが、私が今年夢中になって読んだ隆慶一郎の世界とオーバーラップしてゾクゾクした。できればDMの原画も観たかった。
会場の様子:
山口晃 展「いのち丸」@ミヅマアートギャラリー | フクヘン。- 元 雑誌BRUTUS(ブルータス)副編集長、鈴木芳雄のブログ